- 突き詰めるために何を捨てた?
- 本当に欲しいものほど手に入らない
- 何があっても人は前を向く
「おんなのこきらい」はカワイイという武器だけで生き抜いてきた女性が、とうとう人生の壁にぶつかるヒューマン映画です。
映画と音楽の祭典「MOOSIC LAB 2014」で準グランプリを受賞した「おんなのこきらい」。
カワイイが全てと信じて疑わなかった主人公の葛藤が見事に表現されています。
本当に欲しいものほど手に入らない。
それを端的に表した良い映画です。
森川さんがラストシーンで自ら断髪するシーンは痛々しくて、思わず目を反らしてしまうほどの迫力でした。
うつろうキリコの心情に女性からの共感の声も多い本作。
「ザ・女に嫌われる女!」からの成長展開を見事に描いています。
■監督
加藤 綾佳
■キャスト
和泉 キリコ・・・森川 葵
高山 幸太・・・木口 健太
ユウト・・・谷 啓吾
さやか・・・井上 早紀
ケンジ・・・松澤 匠
茜・・・ 加弥乃
まゆみ・・・緑茶 麻悠
田辺・・・巴山 祐樹
ユリエ・・・福原 舞弓
カフェの店員・・・ふぇのたす
「おんなのこきらい」のあらすじ

カワイイを追求し、食べては吐きを繰り返す過食症になるまで自分の見た目にこだわるキリコ。
可愛さゆえに社内の男性からの支持は多かったが、女性層からは支持されない、どころか嫌われている始末。
しかし、キリコはそんなことは意に介さず自分らしく生きていた。
そんな折、キリコは仕事のつながりで元・同級生の高山と再会する。
今まで可愛さだけで仕事をこなしていたキリコだったが、この時初めて仕事のクレームをつけられる。
高山の一言に腹を立てたキリコは、生まれて初めて全力で仕事に取り組んだ。
すべては高山を見返すため。
結果、キリコは外見ではなく、初めて仕事で高山に認められる。
このことをきっかけに2人の距離は近付くのだが、実は高山には一途に想う彼女がいて…。
「おんなのこきらい」おすすめポイント

1.全てを捨てて突き詰めた先にあるもの
物語の中で、キリコは周囲の女子を全て切り捨ててカワイイを突き詰めます。
元来のカワイサも勿論ありますが、それだけでモテるほど甘くないのが男女の世界。
同姓の評価を全て切り捨てて自分のカワイサを特化させたキリコの生き様は、いっそ清々しくすらあります。
2.本当に欲しいものほど手に入らない
劇中でキリコは人生の谷を連続で味わい、壊れそうになりながら自分自身を保ちます。
自分を唯一理解してくれると思えた相手。
そんな相手に対して、自分自身を変えようと決意した直後に失恋します。
「人生のツケは自分がもっとも辛い時に返ってくる」というのは、かのミストバーンの名セリフですが、まさに、その通りの結末を迎えるキリコの恋。
本当に過去のツケというものは、自分が前を向きたいタイミングで襲ってきますよね。
本当に欲しい物はすぐに手に入らない。
長い目で見た努力が必要と教えられます。
3.それでも前を向く
クライマックスではキリコがどん底から少しずつ前を向きます。
辛いことがあった分だけ人は成長できる。
自分も前を向いて生きていかないとな、と思えるラストシーンでした。
「おんなのこきらい」が見れる配信サービス

「おんなのこきらい」が見れる配信サービスと、各サービスの特徴をまとめました。
\ 本作が無料で見れる配信サービス一覧 /
効率のいいサブスクの使い方
映画やドラマに関して、効率の良いサブスクの使い方も紹介しておきます。
僕の場合は、気になった作品がある時だけサブスクに加入し、一ヶ月で退会するという使い方をしています。
一度に何個も加入しても、見れる作品には限りがあるからです。
何回も同じサブスクの入会・退会を繰り返すのは少し手間ですが、無駄な支払いがなくなるのでおすすめです。

また、未加入のサブスクがあれば、無料期間を使って楽しむ方法もあります。
特にU-NEXTは時々、無料期間の再会キャンペーンをしているので、最初に使うサブスクとしておすすめです。

無料期間のあるサブスクのうち、使い勝手の良いものをまとめました。
気になるサブスクがあれば、確認してみてください。
「おんなのこきらい」をもっと楽しむための裏話

髪を切る前後でキリコの笑い方が変わる
髪を切る前までのキリコは笑う時も口を閉じ、周りの目を意識していました。
しかし髪を切った後のキリコは口を開けて笑っています。
これからは歯を見せて笑おうという、心を開こうという決意の表れでした。
加藤監督とふぇのたすの共同作業で完成した映画
映画と音楽の祭典「MOOSIC LAB 2014」で準グランプリを受賞した「おんなのこきらい」。
加藤監督が脚本を書き始める前に、作曲家のふぇのたすがデモ曲を何本も送っていたそうです。
加藤監督は曲に合わせて脚本を書き進め、最後はでき上がった脚本をベースにふぇのたすがエンディングテーマを作曲しました。
まさに音楽と映画のマリアージュです。
撮影初日に盲腸虫垂炎になった木口健太
撮影初日、木口さんは盲腸虫垂炎になって現場に行けなかったそうです。
その話を聞かされずに現場に着いていた森川さんは、唖然としながら急遽移動して別シーンの撮影に臨んだとか。
「おんなのこきらい」は2週間というタイトな撮影スケジュールだったため、相当焦ったでしょうね。
最後に
「おんなのこきらい」いかがでした。
女子の光の部分も闇の部分も見事に描いた良作です。
なにより、出演している俳優陣の演技力に引き込まれます。
この機会にぜひ、ご覧ください。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
コメント