- かけがえのない親友は意外な人物
- 親代わりの婆ちゃんとの絆
- ネグレクトの母親が示してくれた答え
「母さんがどんなに僕を嫌いでも」は仲野太賀さん主演の実話を元にしたヒューマン映画です。
母親からの愛情をもらえず、虐待やネグレクトを受けながら生きてきた主人公のたいじが、それでも母親からの愛情を諦めずに懸命に生きる姿を描いています。
一度は家を離れたたいじが再び母親と向き合う決意の瞬間を、仲野太賀さんの演技が際立てます。
派手さはなくとも、確かに心に残る作品です。
あなたは大切な人から何度も心を裏切られて、その人と向き合い続けられますか。
■監督
御法 川修
■キャスト
タイジ・・・仲野 太賀
タイジ(幼少期)・・・小山 春朋
光子(タイジの母)・・・吉田 羊
タイジの父・・・斎藤 陽一郎
キミツ・・・森崎 ウィン
大将・・・白石 隼人
カナ・・・秋月 三佳
婆ちゃん・・・木野 花
婆ちゃんの弟・・・おかやま はじめ
「母さんがどんなに僕を嫌いでも」のあらすじ

東京の下町で生まれ育った歌川たいじにとって、近所でも評判の母親・光子は自慢の存在だった。
しかし光子には二面性があり、家では気性が荒く、自分に逆らう存在を決して許さない。
太っている事が原因で母親から罵倒されるたいじだったが、それでも母親が大好きだった。
近所に住む婆ちゃんはそんなたいじを心配して、本物の祖母のように面倒を見てくれる。
そんな婆ちゃんは、たいじの心の支えになっていた。
しかしある日、光子はたいじを1年間肥満更生施設に預ける決意をする。
その施設は育児放棄された子供たちが集まる施設だった。
婆ちゃんは光子にたいじには母親の愛情が必要だと訴えるが、光子は取り合わなかった。
そして、たいじの施設行きが決まる。
1年後、家に戻ったたいじは光子が離婚したことを知る。
そして光子は、自分のストレスを吐き出すようにたいじに暴力を振るうようになった。
たいじが17歳になる頃、たいじは光子からの虐待で精神をすり減らしていた。
そしてある晩、たいじは光子に包丁で切り付けられる。
「お前なんて産まなければよかった!」
そう叫ぶ光子に、たいじは「今までの仕打ちを後悔させるまでは死なない」と言い返して家を飛び出して…。
「母さんがどんなに僕を嫌いでも」おすすめポイント

1.かけがえのない親友との出会い
家を飛び出して大人になったたいじは、趣味で劇団に入団し、キミツという青年と出会います。
キミツは初対面のたいじに「貧乏人」と嫌味を言い、夜中に突然電話してきたかと思うと家に上がり込んできたり、たいじのプライベートに踏み込んだり、とやりたい放題です。
およそ常識では計れない言動です。
どこかで優しい言葉をかける一面があるかと思えばそんな事はなく、キミツの発言は常に一貫しています。
しかし、たいじを最も救う存在こそがキミツなのです。
憎まれ口を叩きながらもキミツは、たいじが辛い時には必ず駆けつけます。
小気味よいやりとりを重ねて、2人が親友となっていく過程から目が離せません。
キミツ役の森崎ウィンさんもハマり役で、キャラクターに厚みを出しています。
2.たいじと婆ちゃんの再会
大人になったたいじは、幼少のころに離れ離れになった婆ちゃんと再会します。
病気で先の短い婆ちゃんは、最後にたいじに願いを託します。
それはたいじのコンプレックスを取り除く救いの言葉でした。
抱えて続けてきたものから心が開放されるたいじの感情が画面越しに伝わってくるようでした。
仲野太賀さんが熱演に引き込まれること間違いなしの名シーンです。
3.母親からの最後の言葉
母親と向き合い続けたたいじに、光子は最後に言葉をかけます。
この一言に、たいじの人生が報われる全てが集約されていました。
たいじと光子の関係に救いがあって本当に良かったです。
映画を最後まで見たなら、心に残る納得の結末が待っていますよ。
「母さんがどんなに僕を嫌っても」が見れる配信サービス

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「母さんがどんなに僕を嫌っても」をもっと楽しむための裏話

キミツ役は当初イケメンなら誰でもよかった
原作者の歌川たいじさんは、キミツ役は最初はイケメンなら誰でも良かったと思っていました。
しかし森崎ウィンさんと会って、その考えが変わったそうです。
森崎ウィンさんは周りにとても気をつかう「いい奴オーラ」が全開の方で、毒舌だけど実は良いヤツというキミツのキャラクタに見事にハマり役でした。
普通のイケメン俳優が演じていたら、ギラギラしたいやらしいキミツになっていたかもしれないと語っています。
話にハマって続編まで読みこんだ森崎ウィン
原作を読んで思わず涙した森崎ウィンさんは、原作者である歌川たいじさんのブログを読み込み、脚本にない続編まで完読したそうです。
キミツのことを深く理解し、実際の役にも表れていましたね。
この人のために演じたいと思った仲野太賀
原作者の歌川たいじさんは毎日のように現場に来てはお菓子や作中に出てくる混ぜご飯を振る舞いました。
太賀さんは歌川たいじさんの人間性を見て、この人の「人生の機微」を一つも逃さず表現したいと思ったそうです。
普段は演じる時に誰かのために、とは考えないようですが本作に関しては、この人のためにやりたい、という思いが強かったと話しています。
最後に
「母さんがどんなに僕を嫌っても」いかがでしたか。
両親との関係に悩む人も少なくないと思います。
家庭環境もまちまちなので、この映画の方法だけが絶対の正解ではないですが、一つの救いはもらえた気がします。
家族への感謝は、出来る間に伝えたいですね。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
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