- 箱入り娘が自分の意志を持つ瞬間
- 極限状態の人間を描く
- ヒロインの人生は良き人生だったのか
画家を夢見る青年ジャックと、貴族のお嬢様として厳格に育てられたローズ。
豪華客船で出会った身分違いの2人は、相反する性格ゆえに惹かれ合います。
燃え上がる2人の恋と対象に、タイタニック号は氷山に激突し、沈没の運命へと向かいます。
ディカプリオ演じるジャックが主人公として注目されがちな映画ですが、本当の主人公はヒロインのローズです。
ジャックと出会った後のローズの人生は、エンディングのワンシーンで色濃く表現されています。
映画公開から20年以上経った今でも根強いファンがいる映画「タイタニック」。
今だからこそ見たい名作です。
■監督
ジェームズ・キャメロン
■キャスト
ジャック・ドーソン・・・レオナルド・ディカプリオ
ローズ・カルバート・ ・・ケイト・ウィンスレット
ローズ・カルバート(往年)・・・グロリア・スチュアート
モリー・ブラウン・・・キャシー・ベイツ
エドワード・J・スミス(船長)・・・バーナード・ヒル
トーマス・アンドリュース・・・ヴィクター・ガーバー
「タイタニック」のあらすじ

若き画家のジャックは、ポーカー勝負で豪華客船タイタニック号の乗船チケットを手に入れ、自由の実現を夢見て船に乗り込んだ。
そしてタイタニック号の中で、貴族の娘であるローズと出会う。
箱入り娘として育ったローズには親の決めた婚約者もおり、ジャックとは身分も生き方も全く違う存在だった。
しかし親の言いなりで生きる生活に窮屈さを感じていたローズは、次第に自由なジャックに興味を持ち始める。
お互いに惹かれあい、束の間のアバンチュールを楽しむ2人。
恋が燃え上がる中、タイタニック号は氷山に激突して沈没までのカウントダウンが始まる。
決して沈まないと言われていた船が沈む。
瞬く間に船内はパニックに陥り、我先にと逃げ惑う乗客たちで溢れかえった。
容赦なく船内に流れ込む海水。
今にも沈まんと傾く船体。
乗客たちは看板に集められ、船員の指示で女性や子供から優先して救命ボートに乗せられていく。
ジャックはローズを救命ボートに乗せ、先に避難するよう伝えた。
その提案にローズは躊躇した。
理屈では無く、ずっとジャックの傍にいたかったから。
そこにローズの婚約者が現れ、自分のコートをローズに着せて言う。
「ジャックの分も救命ボートの席を確保している。先に行くんだ」
そう説得し、ローズはしぶしぶボートに乗り込んだ。
看板から救命ボートがゆっくりと海面に降りていく。
しかしボートが海面に辿り着く前に、ローズは意を決してボートから船に飛び移った。
箱入り娘として親の言う通りに生きてきたローズが、ここに来て自らの意思で行動し始める。
この瞬間からローズの人生は大きく動き始めるのだが、タイタニック号は刻一刻と沈んでいき…。
「タイタニック」おすすめポイント

1.その選択から人生が変わった
タイタニックの見どころは、親の望むままに生きてきた箱入り娘のローズが、初めて自分の選択をすることで人生を大きく変えていくところです。
劇中でもローズは避難用の救命ボートから船に飛び移るまで、周囲の言うことに流されて生きています。
ジャックと出会って恋に落ちた時ですら、ローズはどこかジャックに流されている節がありました。
しかしボートを飛び降りた瞬間から、ローズはあらゆる場面で自分の意志を表示します。
その表情は生き生きとしており、あの瞬間からローズの本当の人生が始まったと思えるものでした。
沈みゆく豪華客船の中でローズが成長していく姿に注目です。
2.極限状態で出る人間性
刻一刻と冷たい海に沈んでいくタイタニック号の船内では、極限状態の乗客たちの本性が出ます。
命が天秤にかけられた状況で、未だお金に価値があると思い込んでいる貴族。
子供を押しのけて船に乗ろうとする中年男性。
矜持を貫いてタイタニック号と共に沈もうとする船長。
追い込まれた状況で出る人間性も、タイタニックの見どころの一つです。
3.ローズのインタビューに見るラストシーンの意味
ラストシーンでは、老齢になったローズが目を輝かせて記者のインタビューに答えています。
ローズの背後にはいくつもの写真が飾られていました。
写真に写っているのは乗馬や飛行機、釣りなどをするローズの姿。
自分の人生を生きたローズが、やりたいことに挑み続けた証が数々の写真で表現されています。
インタビューシーンでは写真に注目して、人生を謳歌したローズの姿をぜひ見てください。
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「タイタニック」をもっと楽しむための裏話

当時の階級社会を体現するタイタニック号
豪華客船タイタニック号には平民から貴族まで身分の違う人間たちが乗っていますが、その待遇は同じとは言い難いものです。
ローズらが宿泊する一等客室は豪華な個室で美術品までが飾られいるのに対し、ジャックらが宿泊する三等客室は簡素な二段ベットに殺風景なグレーの壁。
分かり易いほどに階級社会の縮図となっています。
実在のタイタニック号が沈んだ時には、客室の階級によって生存率に大幅な差が出たそうです。
制約の象徴であるローズのコルセット
自由を謳歌するジャックの何倍も裕福な貴族たちですが、その生活は制約にまみれていました。
挨拶の仕方から食事の作法、着る物に至るまでルールでがんじがらめです。
映画の冒頭でローズが母親に付けられるコルセットは、まさに富裕層の制約を表現していました。
当時は砂時計のような腰のくびれが美しい女性の絶対条件であり、ローズは息も満足にできないほど締め付けの強いコルセットを身に付けています。
自由とは程遠い貴族たちの、声なき息苦しさが伝わってくるようです。
制作当初はローズが母親にコルセットを付ける予定でしたが、俳優たちの意見により、ローズがコルセットを付けることでより階級社会の制約を体現できるということで、台本が変わったそうです。
映画の公開前は大失敗のムードが漂っていた
映画が公開された1997年当時、異例の制作費をかけて撮影された「タイタニック」は制作の遅れが続き、公開延期に継ぐ延期を繰り返していました。
世間では「これは映画史上に残る大失敗になるのでは」というムードが漂っていました。
いざ映画が公開されると、世間の評価は180度変わります。
大失敗どころか興行収入で世界最高の額を記録する大ヒット映画となりました。
日本の映画館では立ち見の客まで現れた
3時間14分という長尺の映画にも関わらず、日本では映画館に立ち見の客まで現れる大盛況ぶりでした。
社会的な大ヒット映画となった「タイタニック」は、当時の記憶を鮮明に覚えている方も多いのでは。
最後に
「タイタニック」いかがでしたか。
忘れた頃にまた観てみると、様々な発見があります。
今回久々に鑑賞しましたが、心に残る名作でした。
内容を忘れている方、未鑑賞の方はこの機会にぜひ見ていただきたい映画です。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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